目次
ローンカード型と事業融資型の違い
ローンカード型のビジネスローン
- 提供会社:カードローンを提供している大手消費者金融
- 借入方法:ローンカードによるコンビニATMからの借入
- 借入タイミング:限度額に余裕があれば24時間365日借入可能
- 融資スピード:最短即日
- 審査方法:決算書によるスコアリングシステム審査
- 担保:無担保
- 限度額:低い(100万円~500万円)
事業融資型のビジネスローン
- 提供会社:事業融資を専門にしている中小消費者金融(運営歴が長い)
- 借入方法:一括で銀行振込
- 借入タイミング:初回で全額借入
- 融資スピード:最短1営業日
- 審査方法:決算書や事業内容などアナログ審査
- 担保:原則無担保。審査によって、不動産担保や売掛債権担保が必要な場合もある
- 限度額:やや大きい(100万円~3000万円)
という違いがあります。
金融機関から見てリスクが大きいのはローンカード型のビジネスローン
ローンカード型のビジネスローンというのは
融資枠の範囲内であればなどでも借り入れや返済が可能になっています。
「枠の中で何度でも借りられる」ということは、事業融資の「はじめに借りて後は返すだけ」よりも、金融機関側の貸し倒れリスクは大きくなります。
- 一向に元本が減らない可能性があること
- 途上与信(融資途中での与信)を頻繁にしないと審査時と経営状況が変わっている可能性があること
という理由があるからです。
とくに枠で融資をする形態だと、経営状況の変化に対して迅速に審査方法を変えなければなりません。
ビジネスローンの申込時には決算で1000万円の利益があった会社でも、3か月後には急激に市況が悪化し、1000万円の赤字になってしまうことも、全く珍しいことではありません。
しかし、ビジネスローンの場合は、それほど頻繁に決算情報を知ることはできません。赤字の状態なのに「枠」を与えてしまったため、借りられてしまうということが起こりうるのです。
銀行であれば、枠の中での融資であっても、都度営業担当者が経営状況を視察したり、ヒアリングすることもできますが、ビジネスローンの場合はそうもいかないのです。
結果として
金融機関にとっては「ローンカード型のビジネスローン」の方が貸し倒れリスクが大きい
ことを意味しているのです。
貸し倒れリスクが大きい → 審査が通りにくい
ということになります。
事業融資型のビジネスローンが審査のハードルが低い理由
貸すのは契約時の初回全額
前述した通りで、はじめに課したら後は返済してもらうだけなので、返済が続く限り元本はどんどん減っていきます。何度も借りられるものではないのでその分貸し倒れリスクは小さくなります。
アナログ審査
決算書の数字のみでスコアリングシステムが審査するローンカード型のビジネスローンとは違って、中小の消費者金融が提供しているため、基本は融資担当者がアナログで審査することになります。
審査マニュアルはあるものの、決算数字以外の情報「事業内容、将来性、事業計画」も加味されるのです。面談しながら、決算数字の弱い個所の理由を説明することも可能ですので、十二分に審査は通りやすくなります。
中小消費者金融
事業融資型のビジネスローンを提供しているのは中小消費者金融です。
「大手の消費者金融の方が安心できる」と考える方が多いのは当然ですし、広告費も多く投入しているので、ローンカード型のビジネスローンに申込みは集まります。
中小消費者金融と大手消費者金融では、1人の申込者の重要性が全く違うのです。
中小消費者金融の方が申込者に対して、なんとか「自社の顧客にしたい。融資をしたい。」というモチベーションで審査をするので、審査に通りやすくなります。
審査の通りやすさ、甘さで比較すると
ローンカード型のビジネスローン < 事業融資型のビジネスローン
になるのです。