ビジネスローン比較ラボ

ビジネスローン審査の審査基準「決算書」

ビジネスローン審査で一番重要と言っても過言ではないのが「決算情報」です。では、「決算情報」のどの点が審査されるのか?解説していきます。

ビジネスローン「決算情報」審査で重要な2つの指標

ビジネスローンでは決算書の内容によって、審査の8割~9割の結果が決まると言っても過言ではありません。

決算書には、会社の経営状況の実績数字が正確に載っているものだからです。

ビジネスローンは銀行融資と違って、スコアリングシステムというシステムで機械的に審査をするのですが、そのもとになるのが決算情報なのです。

決算書の情報の中でも、とくに重要視される指標が2つあります。

  1. 純資産
  2. フリーキャッシュフロ

です。

なぜ、この2つの指標が重要になるのか?を解説します。

1.「純資産」が多ければビジネスローン会社は貸し倒れしない

純資産とは

資産総額から負債総額を差し引いた金額のこと

を意味します。

BS(賃借対照表)に記載されるものになります。

資産の合計 = 負債の合計 + 純資産の合計

ということになります。

資産には、プラスの財産とマイナスの財産があります。

プラスの財産

マイナスの財産

となっています。

「純資産がどれだけプラスになっているか?」が重要なのです。

極端なことを言えば

1億円の不動産を持った企業に100万円貸しても、最悪の場合売って返済に回してくれれば良いので金融機関の貸し倒れリスクはほとんどありません。

一方、負債の方が多い、純資産がマイナスの企業は債務超過の状態であり、100万円貸したとしても、すぐに資金繰りが行き詰って倒産してしまうリスクが高いので、審査通過はほぼ不可能なのです。

ビジネスローンの決算情報の審査では

ことになります。

債務超過の場合には、ほとんどのビジネスローンで審査に通らないことになってしまうので

ことで債務超過を脱することが審査通過のために必要なのです。

2.フリーキャッシュフローは返済の原資になる

フリーキャッシュフローとは

会社が稼いだお金から、会社が活動するのに必要なお金を差し引いた余剰資金のこと

を言います。

CF(キャッシュフロー計算書)に記載されるものになります。

PL(損益計算書)に記載される「営業利益」「経常利益」で、その会社が毎月生み出せる利益がわかります。

ビジネスローンで融資をした場合には、毎月返済をしてもらわなければならないので、毎月の返済額以上の利益が出ていないと返済ができないことになってしまいます。

ビジネスローンの決算情報の審査では

毎月の返済額 < 営業利益

でなければならないのです。

しかし、「営業利益」ではなく、「フリーキャッシュフロー」に注目するのはなぜかというと・・・

減価償却費等があった場合には、PL(損益計算書)上は経費になるため、営業利益は少なくなってしまいますが、実際には減価償却が必要な資産の購入はすでに終わっていて、会計上毎年計上されるのが減価償却費なのです。

減価償却費はお金が出て行かないコストなのです。

もしくは

であれば、ビジネスローン審査の評価が高くなることを意味しています。

少なくとも、毎月の返済額以上に利益が出ているのであれば、それを返済に回し続ければ、ビジネスローンの返済は可能になり、ビジネスローン会社は貸し倒れにならないからです。

よく「赤字でもビジネスローン審査は通る可能性があります!」と記載している金融機関がありますが

これは「毎月の営業利益 + 毎月の減価償却費」がプラスになれば「ビジネスローン審査にお通る可能性がありますよ。」ということです。

営業利益が赤字であっても、減価償却費がその赤字幅以上にあれば、実質のフリーキャッシュフローばプラスになるからです。そのフリーキャッシュフローが毎月の返済額を超えていれば、融資できる余地はあるという考え方なのです。

どんなに審査に甘いビジネスローンであっても、「月の営業利益 + 毎月の減価償却費」がマイナスの場合には審査にはほぼ通りません。

まとめ

ビジネスローン審査では

が最低条件となっていて、かつ

ということになります。

ビジネスローン審査に通るためには決算書の情報を常日頃から、金融機関目線で良くするために経営をすることが求められます。

利益が出ると税金が高くなるからと無理やり赤字にしていると・・・ビジネスローン審査には大きなマイナス影響があるのです。

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