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ビジネスローン審査で重要視される審査基準のひとつに「信用情報」というものがあります。では、ビジネスローン審査の審査基準「信用情報」とは何を意味するのでしょうか?
「信用情報」とは
その会社が他にどのくらいの借入をしているのか?
その会社が他の借入の返済をきちんとしているのか?などの「信用できる会社がどうかを判断するための情報」のことを言います。
売上が100万円しかない中小企業が1000万円の借金をしていることがわかったら、お金を貸す金融機関はありません。
ビジネスローン審査では、他の借入の状況や返済状況がわかる「信用情報」がチェックされるのです。
「信用情報」にはどのようなものがあるのか?
日本信用情報機構(JICC)
消費者金融専業会社と商工ローン会社の各社が出資して設立した信用情報機関
帝国データバンク
民間の企業を対象とした信用調査会社
東京商工リサーチ
帝国データバンクに次ぐ国内第2位の信用調査会社
です。
主にビジネスローンを提供しているノンバンクが中心となって設立した日本信用情報機構(JICC)の法人信用情報がビジネスローン審査ではチェックされます。
帝国データバンクや東京商工リサーチには中小零細企業は情報がないことも多いのです。
日本信用情報機構(JICC)の「信用情報」に掲載されている情報
情報の種類 | 情報の内容 |
---|---|
法人を特定するための情報 | 法人名、代表者名、所在地、電話番号等 |
保証人に係る本人を特定するための情報 | 氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先、勤務先電話番号、運転免許証等の記号番号等 |
契約内容に関する情報 | 登録会員名、契約の種類、契約日、貸付日、契約金額、貸付金額、保証額等 |
返済状況に関する情報 | 入金日、入金予定日、残高金額、完済日、延滞等 |
取引事実に関する情報 | 債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等 |
申込みに関する情報 | 保証人に係る本人を特定する情報(氏名、生年月日、電話番号及び運転免許証等の記号番号等)、並びに申込日及び申込商品種別等 |
です。
つまり、「いくら借りているか?」「どの会社から借りているか?」、返済履歴・保証人まで、ありとあらゆる情報が掲載されているのです。
なんで、日本信用情報機構(JICC)はそのような情報を入手できるの?
日本信用情報機構(JICC)に加盟しているノンバンクの金融機関は、信用情報を利用することができるかわりに、自社の顧客の情報を日本信用情報機構(JICC)に登録し続ける義務があります。
加盟している企業同士で顧客情報を共有しているのです。
例えば、当サイトでも紹介しているビジネスローンの提供会社も
オリックス・クレジット(株)
ビジネクスト(株)
(株)ビジネスパートナー
・・・
日本信用情報機構(JICC)の加盟企業一覧に掲載されています。
ビジネスローン審査で信用情報のどこを審査しているの?
1.返済履歴
過去の返済履歴で61日以上の延滞がある場合に審査は通りにくくなります。数日の返済遅延であっても1年に数回以上あると審査の評価はマイナスになります。
2.債権回収など破産経験
債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等、貸し倒れに類する経験がある場合には審査に通らない可能性が高くなってしまいます。
3.現在の他社借入額
スコアリングシステムなどではじきだした与信枠が300万円だとしたら
他社借入が250万円すでにあれば、残りの50万円の枠を与えることができます。
他社借入が350万円すでにあれば、オーバーしているので審査落ちということになります。
まとめ
ビジネスローンを提供しているノンバンクは、顧客の情報を共有する仕組みとして「信用情報」という情報ネットワークを持っています。
ビジネスローン審査では必ずといっていいほど、この信用情報を照会して、審査を行うのです。
信用情報の審査では
- 返済履歴
- 債権回収など破産経験
- 現在の他社借入額
をチェックされることになります。
今から過去の情報を変えることはできませんが、軽い気持ちの返済遅延も、将来のビジネスローン利用や融資に大きな影響を与えることを覚えておく必要があります。